米研ぎ笊

言わずと知れたお米を炊く前に洗うための笊

昔からどの家庭でも使われていた笊で、地域により、素材も形も多種多様にあります

竹細工では、

ここ、長野でも使われる形ですが西日本では、片口笊や丸笊が使われ

関東〜東北では網代底から立ち上げたカゴ状の米研ぎ笊が使われる地域が多いように思います

そんな幅広い形の米研ぎ笊から僕が制作しているのは、丸笊タイプの米とぎ笊になります。

 

丸笊・米研ぎ
片口笊
菊底・米研ぎ

丸笊・米研ぎ笊

サイズ

3合用 直径210 mm  5合用直径240mm

丸笊の米研ぎ笊は酒屋など大量のお米の水切りなどで使われていました

家庭でもお餅つきなどで、2〜3升(1升=約1.8L;約1.5kg)を研ぐといった大型で使われるイメージがあります

シンプルな形は強度が出ますので、重いお米を一斗(約18L:約15kg)水切りしたりするにはうってつけの形です。

そんな大型なイメージだったのですが、

この笊の利点は小さなサイズでも活かせるので家庭サイズも制作しています

直径の小さな丸笊でもしっかりと容量を入れられて、ストレスなく洗えるように、右の写真のように米研ぎ用は深い形にしています。

しかし、丸笊の場合、片口笊ではデメリットとなった小さなボールや器でも丸い形がピッタリとはまり、問題なく研げます。

一方デメリットは、どうしても釜に注ぐとき、縁にお米が引っかかりやすいことです。

というように片口笊とは正反対のメリットとデメリットのざるになります。

通常丸笊紹介ページはこちらをクリック→丸笊(漉し笊)

米研ぎ笊は昔から使われていた、生活に欠かせない道具でした

ステンレスやプラスチックができたことにより

値段が高く、手入れも、放置しておくとカビてしまう可能性のある

竹笊は使われることが少なくなりましたが

一方、竹笊ならではの

笊の強度や修理できること、素材の安全性や環境負荷がかからないこと

そして何より、そんな竹笊を使うことが気持ち良いということと

案外使いやすいこと

竹笊で研いだお米は美味しいと言われていること

水切れ?適度な竹の柔軟性?竹の繊維の不思議?糠の落ちやすさ?

何がどれだけ効力を発揮しているのかはわかりませんが

一つ一つが重なり合っていることは確かで、それが美味しいということにつながることも確かです。